太陽系外の影響が流れ込む、双子座の月蝕 2020.11.30 太陽系外から冥王星へと流れ注がれる、双子座のパワー。 火星に準惑星エリスのニュアンスも加わる、12月の宙もよう フロストムーン(霜の月)ビーバームーンと呼ばれる11月の満月。 反影月食も起こり、目には見えづらいけど地球の影によって月がグラデーション化する現象です。 この11月初旬は水星や火星の逆行が終わり、 海王星も順行となる直後の、双子座での満月である月蝕。 太陽ー地球ー月がほぼ一直線上に並び、 触は、計画した流れを加速するような動きをもたらすでしょう。 夏至の日蝕からの半年間の振り返り ここで6月の日蝕までさかのぼってみましょう。6月に起こった蟹座の新月で起こった日蝕のころに思っていたこと、 無意識に感じていたことが結果と現れてくるのが、この月蝕だからです。 蟹座に入ったばかりの夏至の日蝕だったわけですが、 私たち一人一人のなかでは、どのように種を撒いたことが完成されてきたのでしょうか。 たとえば6月の夏至のころは、はっきりした計画もまだなくて、 なんとなく「調和を大切にしよう」とか 「みんなでやっていこう」と雰囲気でスタートしたことがあれば、 この半年で一人一人の個性や手腕の発揮のしかたが、結果としてわかりやすく現れてきたという流れです。 双子座9度のサビアンシンボルは『A quiver filled with arrows』 矢筒に入っている矢は、思考や理解力のシンボル。 矢の先が尖っているように、限界を突破して個人としての能力に磨きをかけて、 自分のやり方をしっかり打ち出す、と捉えることができるでしょう。 また双子座の意識は、幼児の知性の発達段階として喩えられます。 それは大人では考えられないくらいの、柔軟で高い習得力がある時代を示すもの。 勉強して語学を詰め込もうとしなくても、インターナショナルスクールに通う子供のように、 いろんな国の子供達と遊ぶことで、自然と何カ国の言葉を覚えるような人の成長過程です。 子供達にとってさまざまな国の言葉を話すことは、大変な作業ではなく、 お友達と遊びたいという楽しみを優先させたときに、自然に身についていくものであるように、 この好奇心、遊び感覚は、双子座的な能力を高めていく特徴となります。 さらに勝ちたい、負けたくないという人生での最初のライバルが、兄弟姉妹の関係性で多く見られるように、 身近な中での競争原理が、自分の能力を出すことの面白さに繋がっていきます。 6月からの流れは、今回の満月と共にさらに能力を花開かせるために、 一人一人がすべきことを気づかせてくれるでしょう。 とくに、双子座や射手座の8度前後にネイタルの太陽や月がある人は、影響が強めに出てきそうですね。 もう少し、星よみを深めたい人は・・・ 太陽系外の影響が、地球へと注がれる天体イベントである触。 この半年間のストーリーをよみとく鍵として、 今回は、神話の象徴のお話と、冥王星よりもさらに外側の軌道を持つエリスに注目してみましょう。 エリスは正式に命名されたのが2006年。 冥王星と同じくらいの大きさの準惑星とされ、公転周期は558年です。 天文学において、惑星の定義を決める論争が繰り広げられるきっかけとなったと囁かれています。 古代ギリシャ・ホメロスの叙事詩では、軍神マルス(火星)の妹、他のギリシャ神話からも、夜の神や闇の娘より生まれたとされているエリス。 翼を持つ、戦いと不和の女神として知られています。 叙事詩キュプリアの物語では、海の女神の結婚式に招かれなかったことの腹いせに 「最も美しい女神に」と書かれた黄金のりんごを宴に投げ入れたことで、 三人の女神、ゼウス(木星)の妻ヘラ(ジュノー)アテナ(月の象徴)アフロディーテ(金星の象徴)の争いの元を作ったのだとか。 そしてパリスの審判から、トロイア戦争が始まったそう。 りんごは金星の象徴でもあり、アフロディーテの勝利でもありました。 美の女神の裏側にあるもの。 「愛」「憧れ」といった華やかな側面に隠されていた 「欲望」「ジェラシー」といったシャドウを浮上させたお話でもあるでしょう。 エリスは冥王星よりも遥かに遠い太陽系の天体であり、太陽系外、いわゆる12星座や恒星の力が流れ込む中期点にあります。 このエリスは現在、牡羊座で火星とコンジャンクション。 そして冥王星とは、タイトな90度のアスペクトを形成しているところが、神話との繋がりを思い出させてくれるものとなっています。 12月に迎える、グレートコンジャンクションを目前にしながら、 人との繋がりは、希望や勇気をたくさんもたらしてくれるものでもあるけれど、 無自覚だと、 「自分の能力をもっと知らしめたい」とか、 「〇〇さん、〇〇チーム、〇〇会社よりも、実力や存在を認めて欲しい」など、 最初は自分への挑戦、グレードアップ思考から出たものであっても、 欲求が知らず知らずにエスカレートしてしまったりと、 ついつい思考の回転の速さが、火星やエリスの勢いに煽られるような、 押しが強めのコミュニケーションになるかもしれませんね。 自分自身という存在を客観的に見つめながら、 グローバルな視点で仲間どうしで高め合うことって何だろう。 今年の日蝕や月蝕の流れは、2021年からのあり方にたくさんのヒントを与えてくれそうです。 Tweet Share +1 Hatena ピックアップ記事 星よみから考察する2020年の動向 2020.01.07 香木を愉しみたい、乙女座新月 2020.09.17 射手座にある木星、2019年のこと。 2019.01.31 牡牛座天王星の時代に向けて 2019.03.07