一生のうち一度は行ってみたい「エジプト」
古代文明のうち、メソポタミアやギリシャ、インダス、古代中国など様々な魅力がありますが、中でも古代エジプトは神秘的で、ピラミッド、動物のマスクをした神様など、その死生観に強烈な印象を持つ方も多いのではないでしょうか。
考古学を学びたいと話していた、学生時代を思い出します。
2018年11月初旬から10日間ほど、オーストラリアのグループとエジプト旅行会社の協力を得て、エジプシャンエッセンスの研修を兼ねたエジプトリトリートを開催しました。
このブログではエジプトの旅と星々とのつながりを、旅のシーンを思い出しながら書き留めています。
永遠の命、変わらないものを求める古代エジプト文明が、どのように星々を見ていたのか、歴史をたどりながら探究するのは、心がときめきますね。
エジプトは神秘で魔術的。世界中の人を魅了する国ですが、遺跡だけでなく、旅で出会ったエジプシャンの人達も、真面目で働き者で温かい人ばかり。
男性が一生懸命働いて、女性は家を守る。
家父長制度がしっかりしているからか、お世話になったオイル商人の方の家系も、男性は働くことに喜びを感じながら義理人情厚く、仕事をされていました。
ツーリストなので、まだまだ表面上だけで見ていないところがいっぱいあるとは思いますが、エジプトで生きることに、誇りを感じている人が多い印象です。
エジプトでのベスト1は、悠久なるナイル川
エジプトから帰国したとき、周りの人から「どこが最も良かった?」と訊ねられたとき、
もちろん、12星座の円形図(本物はルーブル美術館に展示)がある「デンデラハトホル複合神殿」は魅力的だったし、
「ホルス神殿」や「イシスの女神神殿」も素晴らしかったのですが、
真っ先に浮かんできた印象、そして言葉は、
「母なるナイル川のパワーがすごい!」
このナイル川に沿って神殿を建築し、ピラミッドを古代人は作ったことが物語っていますが、ナイルの恵みが半端ではないほど、豊かなのです。
地元の方に聞くと、大地が肥えているから野菜は健康に育つということ。
野菜の味が濃くて美味しい。
ナス、トマト、きゅうり、クレソン、豆、モロヘイヤ、といろんな野菜が採れます。
また、東洋の風水といった思想から見ても、龍脈となるナイル川の流れが雄大なパワーを持ち、その周辺の土地に恩恵を与えているのでしょう。
まさに母なる豊かさ、ナイルのたまものです。
ヘリアカルライジング|heliacal rising とシリウス
古代エジプシャンにとって、太陽が昇る直前にシリウスが東の空に輝くときが1年の始まりでした。
ナイルの氾濫が起こり、大地が豊かになり、穀物や野菜が育ち、国が潤う。
その肥沃の大地へと導くのは、恒星シリウス。
天体があたかも太陽を従えるかのように、日の出直前に東の空に上ってくること。エジプト文明やマヤ文明では、シリウスのヘリアカルライジングを1年の暦の区切りとした。英語読みのヒライアカルライジングと表記されることもある。出典:天文学辞典
このように、サンライズ前に東に上昇する天体を特別なものとみなし、ヘリアカルライジングと呼びました。
宇宙のサイクルや恵みへの感謝が、神々の世界と結びつくことは自然だったようです。
オリオンをオシリス神、オリオンの後星と呼ばれるシリウスをイシス神と崇め、オシリス神の妻であり、魔術で奇跡を起こす「女神イシス信仰」へ繋がっていきます。