ASTRORATIOがとらえる、占星術とは

なぜ人は大昔から宇宙に思いを馳せるのでしょう。
私達はどこからやって来て、どこに行こうとしているのか

私は何者なのか。

自分を取り巻く世界を知りたい、一体どこに向かおうとしているのか。
存在の意味を知りたいと願う、究極の問いかけです。

満天の星を見上げながら、いつの時代もこのように問いかける人は少なくなかったでしょう。
一つの命が去っても、また新しい命が生まれる。

私たちが肉体だけの存在ではなく、魂は受け継がれていくものだと心開いても、この答えは誰にも解き明かされることなく永遠に謎のまま、命は繋がれていきます。

私たちを取り巻く、世界の根源でもある宇宙。
いにしえから天空の動きは、人間の暮らしに直接的な影響を与えると信じられてきました。

天文学「Astronomy」の始まりが、天のメッセージを解読したいという意志から生まれ、観測技術を発達させてきたように、夜空に煌めく星々を眺めながら、現世での出来事を関連づけようと試みたことから占星術の歴史も始まったようです。

Astrologyという言葉には
「astro=星」「logos=学問」
星について考えるという語源があります。

その起源は古代メソポタミア文明の時代と言われ、自然科学としての天文学とは別の信念体系と区別されてきました。

天空の状態を知れば、地上での出来事を知ることができる。
「天と地は照応し合っている」

エジプト・ギザのピラミッドから発見された、錬金術の祖ヘルメス・トリスメギストスが残したとされる「エメラルドタブレット」の逸話では、

「下なるは上なるのごとし、上なるは下なるのごとし。唯一なるものの奇跡がなされた」

という意味合いの言葉が含まれていたと伝えられ、自然哲学や神秘学、占星術も含まれた、すべての根源にあるものだと言われてきました。

That which is below is like that which is above & that which is above is like that which is below to do the miracles of one only thing ※アイザックニュートンにより1680年に翻訳された「ヘルメス・トリスメギストスのエメラルド板」から抜粋

自然占星術と判断占星術

占星術はある時期より、自然(もしくは天変)占星術と、判断(もしくは宿命)占星術という2つに分けられてきました。

自然占星術においては、天体観測の中で星の動きが地上に物理的な影響を与えるという、
学者はじめ多くの人々が受け入れてきた事実があります。

例えていうなら、月の満ち欠けが潮の満ち引きや産卵に関わり、さらに木の樹液、人の体液にも影響を与え、体質や心理面も変化するといったものが挙げられるでしょう。

古代エジプトでは、東の空にシリウスが輝く季節になると、ナイル川が氾濫して大地が肥沃となるため、恒星シリウスを神格化し、女神イシスの星と崇めたように、

星の配列を知ることは、地上で生活する上で欠かせないものとなっていきました。

一方、判断占星術においては、天体の位置から個人の宿命を読み解くものとして、いつの時代も賛否両論の的となり、議論が交わされてきましたが、歴史上に名を残す偉人達がこの世に生まれるとき
「特別な恒星が輝いていた」「珍しい天体の配置が見られた」
といったエピソードは数多く残されているように、人の運命にも星の配列が関連し合っているのではないかと、先人達は興味深く考察してきたのです。

医学や心理学、化学の基と伝えられる錬金術においても、古代の哲学者はマクロコスモス(大宇宙)とミクロコスモス(人間)との関わりを紐解こうと挑戦し続けました。

やがて近年になってパーソナルコンピューターの普及に伴い、占星術ソフトやアプリの開発も進み一般化されたことで、個人の命運を読み解くホロスコープリーディング(星よみ)は身近なものとなり、世界中の人々に親しまれるようになってきました。

星の動きから自然なリズムを取り戻す

しかし現代社会がどれほどコンピューターやインターネットを中心としたネットワークの活用化が進んで情報は技術化されても、人間の体は昔から日の出とともに起き、日が沈むと眠るといったサイクルは変わらないもの。

この月の満ち欠けは体液に影響をもたらし、一般的にも知られているように生理のリズムに関わります。
ということは、お母さんのお腹の中に居る時から、新月や満月や蝕の影響を受けながら、心も身体の臓器一つ一つが作られていくこととも言えるでしょう

体調を整えて、自然なリズムを取り戻すには、月が大きく影響しているわけですが、占星術の視点からは、幼少期の生活習慣や、母親もしくは母親に変わる人からどのように育てられたのかも、人生を作る基礎力と関係があると捉えるわけです。

さらに太陽の周りを地球も他の天体も回っているように、月だけでなく、太陽系の家族でもある惑星同士は、互いに影響し合っていると占星術では見ています。

星と共に生きること

占星術を生かす、いわゆる星と共に生きる発想は難しいことではありません。

基本となる10天体(太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星)の象徴と共通する、私たち誰もが抱える衝動に対して、受け入れて向き合い、日々対応していくことでもあります。

のシンボリズムは、日々の習慣を見直して心と身体の声を聞くこと。
生活習慣を見直したり、日々の繰り返しによって心身の安定を築くことだったり、

太陽のシンボリズムは、自分の内なる力を信じて人生を前向きに生きること。
落ち込んでいるよりも、一歩でも前に進もうという気持ちを忘れないことだったり、

水星のシンボリズムは、知識や経験を積み重ねて、学び理解すること。
日々精進しながら、スキルを高めることを怠らないことだったり、

金星のシンボリズムは、愛を与え受け取り、この世界の美しさを認めること。
ギスギスしないで、まあるく調和に満ちた空間にいることだったり、

火星のシンボリズムは、欲求と正直に向き合い、健全にエネルギーを昇華すること。
体を適切に鍛えながら、燃焼させて溜め込まないことだったり、

木星のシンボリズムは、神仏や先祖に感謝し、人を許し、おおらかに生きること。
日々精進することを忘れず、意識的になって善を尽くすことだったり、

土星のシンボリズムは、苦手なことを避けずに淡々と取り組みながら、しなやかに生きること。
体験を真摯に受けとめ、諦めず、今できることを精一杯することだったり、

といったように、誰もが日々経験していることをほんの少しだけ、意識的になること。

意識的に生きると、今自分がしている行為に明晰さが伴い、感情が優先して複雑になることに捉われず、シンプルに動けるようになります。

星と共に生きることは、この瞬間のあり方を見直し、私たちが生きる中で、何を大切にすべきなのか、再認識させてくれるものと言えるでしょう。

占星術を学ぶことで得られるもの

私達には各々授かった個性があり、自分ならではの魅力や能力を人生で表現できたら…と誰しもが感じて生きています。

日々起こる出会いや奇跡に一喜一憂しながら、人生を動かすのは他の誰でもない自分自身だとわかっていながらも、自分の置かれた状況を観察しつつ、どうすれば最大限に伸ばすことができるのか模索しがちです。

人間の脳が生涯のうち使われている可能性は数%と囁かれるように、まだまだ自分自身が出せるパワーや可能性、魅力となる宝を発掘しないまま、私達は時を過ごしているのかもしれません。

一体どれだけの人々が、この地球上で自分の秘められたチカラに気づき、存分に出しきっていると感じているのでしょう。

そのような時、いにしえの人々が天空と地上の出来事を照らし合わせながら、生命の可能性を読み解こうと情熱を注いだように、現代を生きる私達の人生においても、先人の知恵を学び、ホロスコープという人生の羅針盤を手に入れて活用することは、まだ目覚めていない可能性への道しるべになるでしょう。

それは、まったく何か別の存在になろうとするのではなく、あなた自身に戻る旅、あなたを統合する旅なのです。

占星術を活用することは、授かった個性を適切に生かし、根底から望むものへと成長するための近道になることでしょう。

 

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